2004年アメリカ(ダラス・フィラデルフィア・ニューヨーク)

米国の主要都市視察


1998年ニューヨーク 『建築』と『広告物』景観

 

 景観法の施工とそれに伴う関係法の整備による屋外広告物法の改正案が6月10日、参議院で可決された。これにより、現行の業者届出制に代わって業界の悲願であった登録制が実現する。我々、屋外広告業者としては新しい屋外広告物制度の普及啓蒙活動に努めなければならないと実感している。  そういう背景もあって、私は今回建築家で義理の息子である秋吉正雄君と米国の「建築景観」「広告物景観」を視察するため、6月28日から7月10日まで渡米した。   

「建築景観」は、20世紀中頃の建築家で巨匠といわれた、ルイス・カーン氏が手がけたテキサス州フォート・ワースにあるキンベル美術館と、帝国ホテルを設計したフランク・ロイド・ライト氏の作品でペンシルバニア州にある落水荘で、この2つをメインに各地の有名建築物、数カ所を見学した。また、ワールドトレードセンターの跡地なども見て廻ったが、悲しい気持ちだった。

 

 一方、「広告物景観」はNYのタイムズスクエア。訪れたのは、総合報道主催のサイン研修ツアー(00年)に参加して以来なので4年ぶりになる。私は、88年、93年、95年にもタイムズスクエアを訪れているが、サイン研修ツアーで屋外広告物を視察する際のポイント等を教えていただき、大変感謝している。

00年当時と比較して気がついたのは、3タイムズスクエアビルが完成し、ロイター通信とプルデンシャル生命が広告を出稿していたこと。両社ともにLEDを使った多彩なビジュアルが印象深い(ロイター通信のあるビル頭頂部にはテロップが流れるスペースもあった)。  

4タイムズスクエアのブロードウェイ側の「NASDAQ(ナスダック)」は健在で、円筒形にカラフルなLEDによるビジュアルを懐かしく感じた。また当時は更地だった5タイムズスクエアには造形物のある広告が出現、目を引いた(残念ながら何の広告かはわからなかった)。

さらに、6タイムズスクエアは1タイムズスクエアの背中越しにビルがそびえたち、上部に広告スペース(米国4位の持株金融会社、WACHOVIA社が出稿)も見られた。ただ、1階スペースはまだ工事中だったが・・・。  

また、2タイムズスクエアは、当時LEDによる動画の広告は一つだけだったが、コカ・コーラやサムスン、HSBC(ロンドンに本社のある金融会社)の3社がLED方式へと変わっており、今春以降に設置されたと思われるコカ・コーラのビジュアルは鮮やかで、いまでも印象が色濃く残っている。

なお、従来からタイムズスクエアにある日清のカップヌードルやJVC、LG、リズ クレイボーン、コダック、フリートバンク等、また特にミスター・ピーナッツが健在で一安心した。ただ、渡米当時に全盛を誇っていたドット・コム企業の広告はほとんど見かけなかった。  このほか、NY市のクイーンズ区で見つけたテレホン・キオスク(ビジュアルはNYメッツの松井稼頭央選手)、地下鉄ガードに設置された巨大広告看板は、日本にあまり無いので印象強かった。

 

 さて、余談だが今年からヤンキー・スタジアムの外野フェンスへ赤地に白抜き文字で設置された「読売新聞」の球場広告は、現地の人から『あれは何(の広告?」なのか』と聞かれたぐらい、あまり理解されていないようだった(笑)